[スタイル抜群] クロスのストラトフォード・ボールペン(贈り物)
クロスのボールペンは贈り物に適しています。
数千円から数万円まで、豊富なラインナップが存在します。数千円クラスのボールペンは、記念品にも使われます。
今回紹介するストラトフォードも、NASDAQ証券市場が記念品として配布したボールペンです。当然、数千円クラスに分類されるボールペンです。
しかし潜在力には目を見張るものがあります。実用性では高級ボールペン以上ですし、贈り物には最適です。
今回はどうしてストラトフォードがオススメの対象になるのか、その理由を紹介します。
筆記具の王様とソックリ
筆記具の王様とは、モンブランのことです。最近は高級ブランド路線を突き進んでいますが、もともとのモンブランは質実剛健でした。
その代表となる作品が、マイスターシュテュック・クラッシックゴールド(164)です。ありきたりの材料を使用しており、特長となるデザインでもありません。
モンブランを象徴するホワイトスターを消してしまえば、モンブランとは気付く人は少ないです。原材料費は数千円程度に過ぎないかもしれません。
職場のマダムは、カルティエのディアボロがイチオシです。たしかにカボションという宝石は、見ていて飽きません。
しかしモンブランをモンブランたらしめているのは、使い勝手の良さと品質です。特にマイスターシュテュックは、手に持った時のバランスが理想的です。重さも23gで、何時間でも使い続けることが出来ます。
このマイスターシュテュックとソックリなのが、このストラトフォードなのです。
ちょっと画像からは分かりにくいですけど、全長が同じです。公式仕様では25gですが、私のストラトフォード・サテンクローム(AT0172-2)は24gです。
たしかにマイスターシュテュックよりは若干重いですけど、その分だけ高級感が増していると言えます。形状もそっくりです。インクは両者とも大量生産のおかげで、近年はダマの出ない書き心地の良い品質を維持しています。互角です。
つまりクロスのストラトフォード油性ボールペンには、マイスターシュテュック高級ボールペン並みの書き心地を期待出来るのです。
(ストラトフォードは一般的なクロス製ボールペンと同じく、標準の替芯(リフィル)を使用しています)
一目でクロスと分かるデザイン
マイスターシュテュックとソックリとは言ったものの、クロスはクロスです。キャップ後端部分にはコニカルトップこそ採用していないものの、クロス特有の金具が使用されています。
クリップの角ばった形状も、クロスに特有のデザインです。これらのデザインにより、遠くから見てもクロス製品だと分かります。
ホワイトスターがないとマイスターシュテュックだと判別できないモンブランとは、エラい違いです。おまけにこのストラトフォードは、お手軽価格なのに、クリップは二つの金具で構成されています。
同じクロスのアポジーほどではありませんが、可動式のクリップです。1枚造りでクリップが緩みやすいクラシックセンチュリーやタウンゼントよりも、大幅に改良されています。
手に持った感じでも、クロス(金属製)のボールペンであることを実感します。
違うのはボディ(本体軸)の重心バランスです。これはマイスターシュテュックと同じく絶妙なバランスで、後端に寄りがちなクロスらしくありません。
それから他にクロスらしくない点として、サテン塗装があります。私のサテンクロームは、反射を抑えたサテンのようなマット仕上げになっています。
もちろん鏡面仕上げとなるクローム製品も存在しますが、他はサテンクロームとサテンブラックだけです。興味深いことに、クローム製品の方がお値段良いです。
つまりサテン仕様を採用することによって、コストを抑えているようです。もともとクロスの塗装は評判芳しくないですが、ストラトフォードも同様です。金属に塗装するボールペンの宿命かもしれません。
クロスの新機構?
今回のストラトフォードはグリーン色のインクで使いたかったので、直ちに “改造” しようとしました。しかし今回は一筋縄では行きませんでした。
ボディ(本体軸)の先端部分は、クロスらしい形状のメッキ金属キャップです。しかし今回は外すことが出来ませんでした。回しても回しても、空回りするだけなのです。
仕方がないので今回は初改造時と同じく、キャップを外さないで作業しました。つまりクラシックセンチュリー・クロームの時と同じく、先端側からキリ状のダイヤモンドヤスリで拡張作業した訳です。
とりあえずそれでも何とか、無事に三菱鉛筆ジェットストリームのプラスチック芯(SXR-80-05)が装着できるようになりました。(ただしジェットストリーム替芯の先端部のプラスチックを、入念に削ることが必要)
もちろん4C芯のジェットストリームを使えば簡単なんですけど、現時点で緑色の4C芯は販売されていません。それに4C芯は、プラスチック芯よりも高価です。薄給の貧乏サラリーマンには辛いです。
ともかく、先端部分を外せないのは痛いです。これでは他のボールペンにペン先を付け替えることができません。チマチマと時間をかけて作業しましたけど、それが他のボールペンで活用できないということです。
それから回転機構も、相当クセがあります。他のユーザも言及していましたが、クラシックセンチュリーよりも緩やかに回ります。実用的には問題ないのですが、タウンゼント・センチメント・アポジー・アベンチュラ系統の擦れる感覚とも違います。
お値段こそお手軽価格(ATX相当)ですが、クロスとしては異色のボールペンと言えます。ただし人気はあるようで、このストラトフォードはNASDAQだけでなく、BOSEも記念品として採用しました。
まとめ(贈り物にピッタリ)
このようにストラトフォードは怪しげな改造をするには適しませんが、贈答品やプレゼントには最適です。
最初から名前入り作業とセットで販売しているお店も存在します。今更ですけど、ストラトフォードは後端のキャップ部分ではなく、ボディ(本体軸)部分に名入れすることが可能なのです。
それから私のような年寄りにサテン仕様は向いていませんが、サラサラとした手触りは気持ちが良いです。上質感もあります。実用性には欠けますが、その時にはクローム製品を贈れば良いでしょう。
ちなみに私の場合は、下記画像のように緑色のマスキングテープを貼っています。今はこのテープのおかげで、マイスターシュテュックと互角の書き味を楽しんでいます。
しかしクロスのホームページでは「CROSS製品の特徴的なシルエットをベースにした」とのことですが、サテン仕様は一味違います。
私はブラックラッカーが好みですが、記念品にするならばサテンクロームを選択するかと思います。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
記事作成:四葉静