シグノ307替芯(水性インク)を高級ボールペンへ装着するのに失敗!
実験すると、失敗という結果に終わることもあります。
なかなか、「わたし、失敗しないので。」((c) 大門未知子)という訳には行きませんね。
今回は手術が簡単であるモンブランのスターウォーカーやファーバーカステルのイントゥイションで、一体何に失敗したのかを紹介させて頂くことにします。
(まあシグノ307替芯はブランド品じゃないので、経済的ダメージは小さいですけど)
ちなみにクロスの場合は、何の問題もなく成功しています。
https://www.note1005.com/?p=2119
スターウォーカーでの失敗
シグノ3027は水性ボールペン(ゲルインク)用の替芯としては、加工する場合の難易度が高いです。単にペン先を差し込んでいるだけでなく、ストッパーで留めています。
それでもこの程度ならば、今までスーパードクターZ(ドラゴンボールZみたい)こと四葉静が失敗することは「ありえない」でした。
今回の失敗は、替芯の後端を適切な長さに切っていなかったことが原因です。入念に5mm以上も残しておいたのです。
で、何が起こったのかというと、「ペン先の移動」です。
当然と言えば、当然です。シグノ307の場合、ペン先はタンクの縁にフタをすることによって固定されています。スターウォーカーの場合、このフタを削り取る必要があります。
そういう状態で長すぎる替芯をモンブランのボールペン本体に押し込もうとする力が働くと、ペン先の移動を防ぐフタはありません。
結果としては身も蓋もない話ですが、ペン先が5mmほど引っ込んでしまいました。さすがモンブランのツイスト機構は、押し出す力が強力です。
いや、そういう話ではありませんね。作業時に無理だと分かっているのに、好奇心で力任せにツイストしてしまった私が悪いのです。(「梃子の原理」でツイストされるので、よくまあボールペンが壊れなかったものです)
なおペン先がプラスチックの中に引っ込んでしまっても、慌てる必要はありません。
単にスライドしてしまうだけで、インクが漏れ出るようなトラブルは全くありません。対策としては、単純にタンク側のプラスチック芯を削ってやればオッケーです。
この追加作業により、シグノ307替芯は無事にモンブランのスターウォーカーという高級ボールペンでも使用できるようになりました。
(画像のスターウォーカーは、ちょっと珍しい “レッドメタル” というモデルです)
ファーバーカステルでの失敗
冒頭画像が、今回対象となったファーバーカステルのイントゥイションです。
イントゥイションの特徴は、口金部分の内径が細くなっていることです。したがってタンクの外側を少し削らないと、ボールペンの口金からペン先を出すことが出来ません。
0.2mmで構わないので、タンクの外側をクルっと削る作業が必要となります。なかなか手間かかって面倒です。
(それでも格安で、しかもシグノ307という高性能ゲルインクが使えるようになるのだから、時間をかける価値のある作業です)
ところでイントゥイションに装着しようとしたのはUMR-85E、つまりボール径が0.5mmのタイプです。
これ、タンク側のパイプが細いのです。肉厚1mm以下です。そのおかげで、インク貯蔵量は0.38mmタイプの2倍くらいあります。
このインク貯蔵量が多いのは喜ばしいですけど、外側を削る作業は大変です。
慎重にやっていれば大丈夫と思っていましたが、固定されていない物体の加工作業です。全周の8割くらいを削ったところで、油断してしまったのが悪かったようです。
「あっ」と思った時には、髭剃りに失敗した男性のように、パイプに切り込みが入ってしまいました。
ジ・エンドです。
ペン先部分であれば、マニキュアで傷口を塞ぐという方法もあります。しかしさすがに弾性のあるパイプ部分だと、単に塞ぐだけでは不十分です。
ファーバーカステルのイントゥイションだと、豊富なインクフローの替芯が欲しいところです。そこで今回は、SARASA Dryの0.4mm(プラスチック芯が太い)を装着することにしました。
装着完了したのが、冒頭画像のイントゥイションです。
まとめ
そんな訳で、油性式の高級ボールペンの代表格であるモンブランのスターウォーカーやファーバーカステル伯爵コレクションのイントゥイションにシグノ307やSARASA Dryを装着しました。
それにしても速乾性のゲルインクというのは、万年筆派だった私には大変使いやすいです。世間的(職場)にもシグノ307は大人気のようだし、これからは水性インクの時代が到来するでしょうか。
(そういや忘年会で友人も、SARASA CLIPノック式ジェルボールペンを胸ポケットに刺していました)
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:四葉静