モンブランの油性ボールペンでパーカー互換芯のジェットストリーム替え芯

さてモンブランの油性ボールペンでも、三菱鉛筆のジェットストリームやカランダッシュのゴリアット芯を使いたいという人は多いかと思います。

一般的なユーザであれば下記の関連記事で紹介したように、4c芯やプラスチック芯のジェットストリームで満足できるでしょう。

https://www.note1005.com/?p=640

しかしこちらの記事で事例紹介したように、モレスキン手帳だと4c芯やプラスチック芯だと少々辛いです。低粘度の細字のためなのか、書いているうちに文字が掠れてしまうのです。

ボールペンのペン先は同じだと思うのですが、なぜかインクフローが今一つのように感じられます。同じ0.7mmでも、パーカー互換芯(G2互換のタンク式リフィル)ならば大丈夫です。0.5mmでも行けます。

そこで今回はモンブランのスターウォーカーやマイスターシュテュックで、パーカー互換芯(互換リフィル)を使うことに挑戦してみました。その顛末を報告させて頂くことにします。

キッカケはMikanお嬢様

さて私は仕事で赤、青、緑も使うことがあるのですが、多機能(四色)ボールペンをカチカチと切り替えて使うのは好みではありません。そこでクロスのアベンチュラのペン先を改造して、ジェットストリームのプラスチック芯(0.7mm)の青色芯を利用できるようにしました。

ところがアベンチュラの使い勝手が大変に良いために、Mikanお嬢様がお気に召してしまったのです。少なくとも当面は戻って来そうにないです。

「四色ボールペン(普通の油性ボールペン)よりも、線がクッキリはっきりしている。こっちの方が良い!」との仰せなのです。

そのためファーバーカステル伯爵コレクションのイントゥイションをヒツジ執事用の青色芯(0.7mm)にして… と、玉突き衝突というか、伝言ゲームのような事態に陥ってしまいました。

そして最終的に、なぜかモンブランの油性ボールペンでジェットストリームを使う必要性に迫られることになってしまった訳です。(汗)

パーカー互換芯でないとダメ?

「パーカー互換芯でないとダメ?」と尋ねられると、「ダメ」としか答えようがないです。今でも試みにプラスチック芯を使ってみるのだけれども、モレスキン手帳では文字が掠れてしまうことが多いのです。

2週間ほど使い比べてみたけれども、やはりモレスキン手帳でジェットストリームを使う場合には、タンク式のパーカー互換芯(互換リフィル)を使うことが確実だと実感しました。

ボディ(軸)改造でないとダメ?

さてパーカー互換芯(互換リフィル)を使おうとしても、芯の方がボディ(軸)の穴よりも太いです。クロスの場合には、ボールペン本体の軸穴をダイヤモンド棒ヤスリで拡張しました。

しかし今回の改造対象は、モンブランのマイスターシュテュックやスターウォーカーです。つい先日まで、何年も使い続けて来たボールペンです。愛着があります。

おまけに三菱パワータンク替え芯を使えば、まだ十分に戦力として活躍してくれます。

悩んだけれども、スターウォーカー本体を拡張する改造を実施することは出来ませんでした。

今回は互換芯を加工

そうは言っても、やっぱりモレスキン手帳でタンク式のパーカー互換芯(互換リフィル)を使い込んでみたいという考えは捨てきれませんでした。

そこで思い出したのが、芯の先端をダイヤモンド板ヤスリで削るというアイディアです。三菱鉛筆の、ジェットストリームの紹介ページや、同社の “ボールペンを科学する” にアクセスしてみました。

どうやらたしかに先端部分は金属の塊であって、板ヤスリで削ってしまっても、インク漏れのような事態は大丈夫そうに見えます。

そこで思い切って、板ヤスリで先端部分削ることを試みることにしました!

作業内容は単純です。上の図のようにヤスリを互換芯に添えて、太さが減るように削っていくだけです。できるだけ均一に丸くなるように心掛けて、あとは人間(ヒツジ?)の能力を信じて、ひたすら削るだけです。

しかし人間というのは、大した加工機械らしいです。偶然かもしれませんが、穴を通過するかを試しながら少しずつ削っていったら、5分ほどで無事に通過する程度まで削ることが出来ました。

自信のない方は、芯を手で回しながら削るのではなく、芯を完全固定してヤスリを動かして削るのが良いかもしれません。そうすると、なんとなく山のように削りそこなってしまった部分を感じ取れるような気がします。

そして仕上げとして、1000-1500番程度の紙やすりを使って、ダイヤモンドで削った部分を滑らかにします。(ヒツジ執事は小心者なので、さらに爪に塗る透明マニキュアを軽く塗って、軸穴が傷つきにくいように配慮しています)

ちなみに作業完了して装着してみた感想ですが、ファーバーカステル伯爵コレクションのボールペンと同じです。モンブランの油性ボールペンでも、「もう少しペン先を外に出したい」という感じなのです。そこで下記の画像のように、後端に紙を折りたたんだものを貼り付けて、微調整を実施しました。

この微調整をしたおかげで、モンブランのスターウォーカー・ボールペンの場合には丁度良い印象となりました。

ちなみに先端部分が金属の塊なのは、ジェットストリーム以外の替え芯(リフィル)も同様です。デフィ向けエス・テー・デュポンのイージーフロー替え芯と、ファーバーカステルの純正芯も、調子に乗ってモンブランで使えるように加工してしまいました。

そしてさらに、あのカランダッシュのゴリアット(Goliath)芯のペン先も、思い切って削ってしまいました。(これを書いている時点では、スターウォーカーでゴリアット芯を試しています)

マイスター・シュテュック

さてスターウォーカーに関しては首尾よく利用可能となったので、試しにマイスター・シュテュックにもジェットストリームを装着してみました。

ボールペン全体が収まる画像にしたので分かりにくいかもしれませんが、このボディだと芯が若干だけれども “出過ぎ” であるように見えます。これは実はモンブランの純正芯でも同じだったりします。

不思議なことにスターウォーカーと同時期に購入したプラチナラインのマイスターシュテュックだと、スターウォーカと同じく「丁度良い感じ」になります。

まとめ

今までクロスの時にはボディ(軸)側の穴を、ダイヤモンゴ棒ヤスリで拡張する作業をやって来ました。

今回は替え芯の方を加工してみた訳ですが、「芯を削るアプローチで良かった」というのが現時点での実施結果です。

まず思っていたよりも、短時間(5分程度)の作業で済みます。そしてタンク式なので、クロスのようなプラスチック芯や4c芯とは異なって長期間利用できます。いくらジェットストリームのインク消費が激しいといっても、この程度ならば毎回加工していても作業時間の問題は無いでしょう。

さらにゴリアット芯は約8kmも書けるそうなので、次に作業が必要になるのは、一体いつになるだろうかというところでしょう。

それに替え芯側の加工だと、気が向いた時にマイスター・シュテュックなどの別ボールペンに入れ替えることも出来ます。

やはりヒツジ執事はマイスター・シュテュックに馴染んでいるようです。”ザ・ボールペン” というイメージもあります。

そういえば “文豪ストレイドッグス” の15巻で、フィッツジェラルドがモンブランのマイスター・シュテュックそっくりの筆記具を飛び道具として使っていました。百均でもそっくりさんが販売されているし、多くの人が同様に感じていると考えて良いかと思います。

オマケ(インク詰まり防止)

今回の作業は、本来であればリフィルの先端のボールをカバーして作業したかったところです。

適当な方法を思いつかなかったので剥き出しのままヤスリがけしてしまったけれども、そのまま放置しておくのは心配でした。そこで替え芯がインク詰まりをした時と同様に、ティッシュで先端部分の汚れを落としておきました。

なんでティッシュかというと、紙よりもきめ細かい素材で構成されているのだそうで、インク詰まりの際にゴミ取り用に利用できるのだそうです。たしかに最近お試しボールペンで数回インク切れを経験したけれども、8割程度は怪傑しました。胸ポケットに下向きに入れておいてから、ティッシュの上でボールを滑らせるだけです。

なおヒツジ執事の場合、最終手段として「メガネ拭き」をティッシュ代わりに利用するという手段もあります。少々高くつきますが、おそらくきめ細かさやゴミ取り能力でメガネ拭きに敵うものはないでしょう。

おおよそ、以上です。

モンブラン純正芯(ジャイアントリフィール)の価格に困っている方がいれば、今回の件は二重の意味で嬉しい話かもしれませんね。

https://www.note1005.com/?p=687