オシャレな油性ボールペンの代表は、カルティエのディアボロが1位
長生きはするものです。
つい先日、感動するほど美しい筆記具に遭遇しました。それが今回紹介するカルティエの油性ボールペンです。
私でさえ高級ブランドとして名前を知っている、あの “カルティエ” ブランドです。
“フランスを代表するジュエリー・高級時計ブランド。宝石職人のルイ・フランソワ・カルティエがパリにメゾンカルティエを創業し、伝統と美学を追求。その作品の一つ一つにメゾンの美に対する強い拘りが宿る” とのことです。
そのボールペンを使っている者も日本を代表すると言って差し支えない、職場のマダムだったりします。
(日本語が少しおかしい?)
私にとってはアウロラの “ブラックパール” がイチオシでしたが、首位の座が交代してしまいました。
名前も “ディアボロ” と、ハイセンスの極みです。
今回は “オシャレな筆記具No.1” として、カルティエのディアボロを紹介させて頂きます。
どうしてカルティエ?
さてカルティエの筆記具と聞いて、驚いた方が多いかもしれません。
「趣味の文具箱」編集の「世界のペンブランド」という本にも、カルティエは登場していません。知らなくても当然です。
しかしこのカルティエ、実は密かに人気が高いです。楽天のキングダムノートさんを始めとして、メルカリでも多くの中古品が扱われています。
女性に人気の高いカルティエですが、つまり筆記具の世界でも有名ブランドだったりするのです。
Google検索でのヒット件数でも、ファーバーカステルやモンブランと同程度なのには驚かされます。
これには大きく言って、2つの理由が挙げられます。
ブランドとデザイン
カルティエはフランスから生じたブランドです。私でさえ知っているブランド力は大したものです。
おまけにブランドの名に恥じぬ、見事なデザインです。特にお得意である宝石の使い方が見事です。
ボールペンにおいては、カボション(CABOCHON)と呼ばれる宝石を使っています。キャップ部分に装着されていますが、ちょっと目立つような形状な石を採用しています。
それにカルティエは、ディアボロだけではありません。カランダッシュのような細身の筆記具から、ディアボロよりも一回り大きなロードスターまで扱っています。
どれも個性的なデザインです。ディアボロを使っているマダムは、出来れば全て揃えたいといったコメントをなさっていました。
そのディアボロですが、本当にオシャレなデザインです。まず冒頭画像のように、クリップが頭頂部には付いていません。少し下がった位置に装着されています。
この配置がカボションを引き立たせると同時に、他のボールペンとは違ったデザインを強調しています。クリップもペリカンのように少しカーブが入っていて、昔のボールペンとは対照的です。
このデザインで全く妥協しない点が、カルティエのカルティエたる所以でしょうか。
リシュモンのつながり
カルティエはリシュモングループに所属しています。そう、あのモンブランを擁するリシュモングループです。
だから歴史こそ浅いものの、インクなども評判が高いです。「モンブランの力を存分に活用している」と言えるでしょう。
そしてファーバーカステルはデザイン重視で実用性を捨てましたが、カルティエは妥協しません。
その分だけ商品価格などに反映されてしまうのですが、これは仕方ないと諦めるべきかもしれません。
ともかく、ブランドに頼って無駄に高額になっているのではありません。両立を目指して、コストに妥協しないために高額になっているのです。
「絶対に無くせない」とのコメントを耳にしますが、その通りだと苦笑せざるを得ません。
超一流のデザイン
ともかく見ていて楽しいです。
カボションとクリップを除くと、逆にペン先やキャップ先端の金属は最小限です。これが上品さを醸し出しています。
おまけに実用性にも優れます。モンブランのPIXボールペンとは異なり、ペン先の円錐形は最小限に留められています。
だから手に持った時、女性でもしっくりと馴染みます。最大軸径は最大14mmと、絶妙のサイズです。
ちなみにディアボロと似たものとして、アウロラのオプティマ(ただしソリッドシルバー)が挙げられます。
つまり私の “使い易さNo.2” のソリッドシルバーと互角なのです。職場のマダムも、実に書きやすいと「ベタ褒め」です。
この形状を眺めていると、その通りだと感心させられます。
絶妙のバランス
さてディアボロなのですが、実は29gです。手に持った時、ずっしりと感じられます。
これもソリッドシルバーの28gと比較してしまうと、絶妙だと言えます。バランスが良いので、操作しやすいのです。
いろいろな紙に書かざるを得ないような場合、重さは武器です。滑らかなペン運びを支えてくれます。
インクもカルティエ独自インクです。だから書き味は、モンブランに少し似ています。
ただしモンブランのマイスターシュテュックは、23gです。この差は大きいです。
マイスターシュテュックはインクの書き味と重さを考えると、長時間の筆記に向いています。
一方でソリッドシルバーやディアボロは、同様にコンパクトなサイズなので、しっくりと手に馴染みます。
それだけ万能的な書き味の良さを実現してくれるのですが、これは長時間筆記には向いていないと言えます。
考え事を纏めるアイディア・メモなどで、威力を発揮するタイプです。
残念な耐久性
さてボールペンの価格は高いですが、これはお金持ちの人ならば問題ないでしょう。
それにボールペン本体は高額ですが、替芯にはパーカー互換芯(G2芯)を利用できます。だからジェットストリームのような低粘度インクの書き味を楽しむことが出来るし、オトク価格の替芯も利用できます。
実はディアボロの残念なところは、「耐久性」です。
メルカリやヤフオクなどの中古品取り扱いサイトを覗くと分かりますが、ディアボロはキャップ部分が割れるケースが多いです。キャップ部分が小さ過ぎるのでしょう。
数千円で部品交換可能なのですが、直営店まで持参する必要があります。もちろん修理中はボールペンを使えない訳でして、代用品を調達しておく必要があります。
こればかりはデザインを変える訳にもいかないので、我慢するしかありません。
ただしマイスターシュテュックのように実用性重視で設計されていないので、”華” があります。どちらを選択するかは、その人のニーズと趣味次第でしょう。
まとめ
こうやってみると、本当にディアボロ油性ボールペンは大変に魅力的です。
少なくとも、「オシャレな筆記具」としてはNo.1と評価しています。書き心地も、同じくNo.1との評価です。
さらに書き心地に関しても、トップクラスです。
… 問題は販売価格と、キャップ部分の耐久性となります。
どちらを選択するかは、なかなか悩ましいところです。
やはり両方購入してみて、実際に比較してみるのが一番かもしれません。
それでは、今回はこの辺で。
ではまた。