モンブランのスターウォーカー・ボールペン(4本目!)のある風景
ヒツジ執事です。Mikanお嬢様が常体(だ・である)調でコメントを始めたので、ヒツジ執事は敬体(です・ます)調を採用することにしました。
さてヒツジ執事は、なんとモンブランのスターウォーカー油性ボールペンを4本も購入しています。自分でも相当珍しいと思うので、4本も購入した顛末を語らせて頂くことにします。
1本目を購入したキッカケ
モンブランのスターウォーカーが登場したのは、モンブランサイトの歴史紹介によると、2003年とのことです。
その頃のヒツジ執事は、子会社へ出向してベンチャービジネスに挑戦していました。たまたまライバル企業のトップ営業さんのインタビューが掲載され、そこで彼がスターウォーカーを紹介していたことが、全ての始まりでした。
いきなり知らない人ばかりに囲まれて、知らない人たちを率いて、未知の世界で新しいことに挑戦する。このように書くと勇ましく聞こえるかもしれませんが、水泳未経験者が準備運動なしで海へ飛び込むようなものでした。
右も左も分からずに途方に暮れていたヒツジ執事は、とりあえずお手本を完コピ(完全コピー)するということで、彼が大事なビジネスツールだと説明していたスターウォーカーを購入してみたのでした。
抜群の使い心地
スターウォーカーは若い世代を対象として、人間工学に基づいて開発されたのだそうです。その頃はかろうじて「若い世代」のハシクレだったヒツジ執事には、このスターウォーカーの使い心地は抜群でした。
指先を添える部分を太くした独特の太軸構造のおかげなのか、ペン先を思うがままに細かくコントロールすることが出来るのです。それから紙やインクに殆ど影響されない点にも驚きました。
いろいろと使い分け経験をすると分かって来るのですが、ボールペンというのはボディ(軸)が全てではありません。中に入っているインクと、書き込む紙がセットになって、ようやく本来の機能を発揮するのです。
28gと重いのでYシャツの胸ポケットだと辛いという弱点はありましたが、お客様との商談する時などには、持参することが多かったです。
2本目の購入
重いことを除くと実用性の高いスターウォーカーですが、もう一つだけ弱点がありました。
それがモンブランのシンボルともいえる「ホワイトスターのマーク」です。ちょっと目立ち過ぎるのです。これは私だけでなくて、Mikanお嬢様も同感だとのことです。二人とも現在は、ホワイトスターを見えないようにモンブランを細工して使っています。
特にスターウォーカーは、ガラスの中にホワイトスターのマークが封印されています。その当時のヒツジ執事は、マークを隠す方法を全く思いつきませんでした。
そんな時に知ったのが、創業100周年記念のダイヤモンド限定エディションです。ホワイトスターの板ではなくて、このようにダイヤモンドがガラスの中に封印されているのです。
お値段も特別価格でしたが、ダイヤモンド部分だけが特別仕様なので、普通の倍程度の価格で済みました。
クロス社の場合には、クラッシク・センチュリーの「金ムク+ダイヤモンド」のような記念モデルが存在ます。こちらは軽自動車を1台購入できてしまうような、つまりゼロが1つ多い(1桁も違う)ような超々特別価格でした。それと比較すると、モンブランは控えめだと言えるかもしれません。いずれにせよ当時は子供が生まれることはないと思っていたこともあり、横浜そごう店で財布を空にして購入しました。
そうそう、さすがに最初は使うことさえ躊躇しました。それでペンが1本だけ入るペンケースを購入しました。
ただしこのペンケースを使用していたのは、最初のうちだけです。やはり文房具は、「使ってナンボ」です。ケースから出し入れ時間も手間も面倒です。やがてボールペン本体だけを持ち歩くようになりました。
おまけにダイヤモンド(ダストのように小さい)で、スターウォーカーのプラチナモデルです。心ひそかにマンガの「JoJoの奇妙な冒険」にあやかって「スタープラチナ」と命名し、ワイルドに使いこなしていました。
さらばスタープラチナ
そのうちにヒツジ執事は昔の職場へ復帰し、Mikanお嬢様も誕生しました。
Mikanお嬢様はスクスクと成長し、ある時にヒツジ執事のために、ボールペンカバーを作成して下さりました。
しかしヒツジ執事は、本来的に大雑把な性格です。
ある時にボールペンカバーごとYシャツの胸ポケットに入れたまま、仕事で飛び歩いてしまいました。その日の夜になってボールペンがないことに気付いた時には、もはやどこを探したら良いかも分からない状況になっていました。
つまりダイヤモンド製ホワイトスターのスターウォーカーは、その名前のように星々の中へ歩き去ってしまい、消息不明となってしまったという訳です。
がっかりした失意のヒツジ執事は、最初に購入したスターウォーカーも手放してしまったのでした。
3本目の購入
しかしある時、ヒツジ執事はホワイトスターを隠す「画期的な方法」を考案しました。それが「特殊マジックのマッキーProでホワイトスターを塗り潰す」でした。
これはマイスターシュテュック用に考案したものですが、マッキーProならばガラスも塗り潰せることが分かりました。つまりスターウォーカーの、ドーム状のガラスも塗り潰せるということです。
そこでヒツジ執事は、再びスターウォーカーを購入することを決意しました。
再びスタープラチナ!
しかし首尾よく塗装できたものの、ガラス部分を塗り潰したスターウォーカーは、驚いたことに「ただの太軸のボールペン」となってしまいました。
マイスター・シュテュックは遊び心ゼロでも、そのスリムなデザインが使い手の心を引き立たせてくれます。
その点、実用性に重点をおいたスターウォーカーは、デザイン的には太軸なのでカッコ悪いです。指先が当たる部分の三重冠の金属が、逆に残念感を強めてしまっているような気もします。
そして実用性だけを重視するならば、わざわざスターウォーカーを使う価値は無いです。冗談ですが、本気になれば替え芯(リフィル)を紙で巻くだけで、モンブランの替え芯を装着したボールペンを作り出すことが出来ます。
弱くて怠け者のヒツジ執事には、バリバリとメモを取る気にさせてくれるようなボールペンが必要でした。
そんな時に、「捨てる神あれば、拾う神あり」です。
なんとKingdomノートさんのところに100周年記念モデルの中古ボールペンが入荷し、格安価格で出品されたのです。
数時間ほど悩んだのち、ヒツジ執事は購入ボタンをポチりました。それで画像のように、ホワイトスターがダイヤモンドのスターウォーカー(100周年記念モデル)が写っているのです。
ちなみにKingdom Noteさんは購入者の気持ちを、しっかりと良くご存知のようです。到着したボールペンは、オシャレな箱に収まっていました。
おかげさまで、二代目「スタープラチナ」の誕生です。ようやくこれで、全てが上手く行くようになるかと思える「シアワセな時間」が訪れました。
しかし”お揃い”に…
けれどもヒツジ執事の波乱万丈な生涯を象徴するかのごとく、この「シアワセな時間」は、長くは続きませんでした。
人事異動でお別れした事業主管の後任にやって来られた新任者が、スターウォーカー利用者だったのです。
知る人が無ければ、ヒツジ執事のスター・プラチナ(ザ・ワールド?)は、「珍しい形をしたボールペン」です。
しかし身近に利用者がいると、さすがに正体がバレてしまいます。
そして下っ端が上役よりも高級なモノを使っているというのは、プライベートな時には良いでしょうけれど、職場では望ましいことでありません。
と、いう次第で、長々と書いた最後の結末として、スター・プラチナは封印された状態となってしまったのでした。
そうは言っても、下記の関連記事のように、ジェットストリームを装着すると本当に快適です。そういう訳で、本日時点では自宅の机の上での活躍しているという状況です。
https://www.note1005.com/?p=781
[box03 title=”教訓:高級品に手を出すと後が恐い?”] [/box03]
P.S.
まあ、モレスキン手帳と黒光りするスタープラチナの組み合わせは今一つです。それほど残念ではないというのが、せめても救いでしょうか。