[高級ボールペン] 42年前のクラシックセンチュリーが現役活動中

こんにちは四葉静です。

職場で私のことを知る人は、基本的にモンブランとクロスのボールペンを使っていると思っています。

たしかに私は多色ボールペンが苦手で、持ち歩いているクラシックセンチュリーには赤色インクが入っています。

1年前に密かに改造して、替芯は純正芯から三菱鉛筆ジェットストリームに変わっていますけど)

クラシックセンチュリーは何本も持っていることもあって、とうとう先日はランキング記事まで作成しました。

https://www.note1005.com/?p=1989/

ところで実はトップ5から落選した12金張モデルも、しっかりと所有していたります。

ちなみにそのクラシックセンチュリーは、なんと今を遡ること42年前に製造されたボールペンです。さすがは高級筆記具のクロスだけはあるでしょうか。

今回は現在も昔と同じデザインのままの、”42年もの” クラシックセンチュリー12金張モデルを紹介します。

(良いものを長く使っているイメージ… これこそがステータス・シンボルというもの?)

本当に42年前?

本当に42年前です。証拠は下記の画像です。

この12金張のクラシックセンチュリーには、自動車メーカーSUBARU(スバル)のロゴと、「’77 ゴールド賞」という文字が刻印されています。

「’77」、つまり1977年です。この記事を執筆しているのは2019年なので、42年前ということになります。

その1977年は、SUBARUにとって輝かしい1年でした。北米でBRATというピックアップトラックを販売開始しました。それから双発ビジネス機FA-300の販売も開始しています。

(ちなみにSUBARUの前身は富士重工です。その富士重工の前身は中島飛行機です。戦闘機 “隼” を作った会社です)

米国ではGOODという評価を得た車にゴールド賞を付与することがあります。調べ切ることが出来ませんでしたけど、この「’77 ゴールド賞」も何かの受賞を記念して配布されたものになります。

替芯もすごいです。A.T. CROSS・LINCOLN, R. I. と、見たことのない文字が印字されています。

クラシックセンチュリーのボールペンが販売開始されたのは、先の記事通りで1953年です。それから一度もデザインが変わっていないので、とても42年前のボールペンとは思えません。

良く見ると細かい傷が無数に付いているので、さすがに新品には見えません。しかしスターリングシルバー用の銀クロスで磨いたら、ピカピカとした輝きを取り戻しました。

12金張は14金張のピンクがかった感じはなく、まさに「ゴールド」といった感じです。コニカルキャップもクロームと同じですが、クロスを知らない人には12金張の方が気に入られそうです。文句なく “高級ボールペン” と言えます。

使い勝手

軸を手に取った時の滑り具合は、クローム = メダリスト << 12金張 = 14金張 < スターリングシルバー < ブラックラッカー です。この点からも、大きな声で堂々と "高級ボールペン" と言えます。 私のように筆圧をかけない書き方ならば、長時間の利用も可能です。替芯にジェットストリームを選択すれば、さらに快適になるでしょう。 それにしてもさすがはクロスです。2000年代前半の私はダマが出るとボヤいていましたが、それでも滑らかさに一目置いていました。 現在装着されている替芯は42年前のFINE(細文字)になる訳ですが、まだまだ十分に使えます。(たしかに若干インクが固くなっているような気は、しないでも無いです) ただしインクさえ交換すれば、あとは何の問題もありません。銀クロスで磨いた表面は、ご覧のようにピカピカです。 とても42年前の製品だとは思えません。

これこそが、かつてのクロスを支えて来たクラシックセンチュリーといったところでしょうか。永久保証となっている回転機構は、今でも何の違和感もなく作動します。

もちろんペン先のメッキ金具も問題ありません。ちなみにセンチュリーシルバーの時には、メッキ金具をクロームと交換する必要がありました。こちらは歴戦の勇士として無数の微細な傷がありますけど、じっくり観察しないと分かりません。

そして金属アレルギーの私には、金というのは嬉しいことです。唯一難癖をつけるとしたら、会社ロゴや文字の刻印部分でしょうか。

これは使い勝手とは関係ありませんが、14金張のネームのように美しい筆記体ではありません。ゴシック体です。

それもなんだかプレス加工したような感じです。この読みやすい刻印があるからこそ “42年前のビンテージもの” と「自慢」できる訳ですが、もうちょっと何とかなると嬉しかったです。

被っても困らない

それからクラシックセンチュリーのように有名なボールペンになって来ると、他人と被ってしまうことがあります。

ただしこう言っては何ですけど、クロスのクラシックセンチュリーです。ヨーロッパの超高級ブランドと違って、比較的お手頃な価格です。

クラシックセンチュリーは何本も所有することも多いですし、今回はスターリングシルバーでかちあうということではありません。お手軽な12金張モデルです。

ちなみにクロスのスゴいところは、互換性を完全に維持していることです。もし生産終了して故障発生したと仮定しても、クロームの回転機構を12金張モデルの回転機構に移植するということも可能です。

こういう点でも気軽に使えるというのは、ありがたいことです。(実際、私のスターリングシルバーはペン先と回転機構をクロームと交換して自己修理しました)

まとめ

今回は高級ボールペンの中でも比較的リーズナブルな、クラシックセンチュリー12金張のボールペンでした。

それでも42年前のビンテージものというのは、良いものです。たとえお客様と同じ12金張でかちあったとしても、ライバル意識では無くて仲間意識で筆記具談義をすることも出来そうです。

そしてこのような筆記具で商売をして来たクロスという筆記具メーカーも、なかなか興味深いです。

機会があれば、ぜひ一度手に取ってみることをオススメしたい逸品です。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:四葉静