[湘南日記] 「人は愚かなり」という子供に「お前こそ愚かじゃ」と言いたくなった父ちゃん

中学生の原書トライ

某月某日、子供の冬休みの宿題が終わった。
厳密にいうと終わっていないけれども、英語学習ネタとして後日紹介したい。

今回はそれ以前に、生きていく上での基礎が構築できていないことが分かって愕然とした。
そのことに関して紹介したい。

整理力と説明力の不足

事件は2023年1月3日の夜に発生した。
とつぜん子供がやって来て、意味不明なことを言った。
「父ちゃん、ジョイスティックが充電できていないっ!」
ジョイスティックというのは、任天堂スイッチというゲーム機のコントローラー装置のことだ。ゲームをする時にはスイッチ本体から取り外して、ジョイスティックの内蔵バッテリーで稼働させる。
それは分かるけれども、なんで僕のところに来たのだろうか?
「それで君は父ちゃんに何を期待しているのかな?」
「いや本体の接続が悪い時があるみたいで充電できいないことがあって、友だちとゲームをしたいのだけれども…」
「???」

何を言いたいのか、さっぱり分からない。
心の恩師であるブルース・ブエノ・デ・メスキータ教授によると、「大きな問題は細かい小問題に分割して、それぞれをちゃんと理解する。そしてそれらの問題を整理して、何をどうするのが良いかを考えるのが良い」とのことだ。

[湘南日記] ある意味で感動的な本:「独裁者のためのハンドブック」

本当は間もなく高校生になるのだから、ただひたすら慌てて状況だけをベラベラ話し続けるのは勘弁してほしいところだ。
しかしブルース・ブエノ・デ・メスキータ教授が嘆くように、大企業や公的機関でも問題をちゃんと整理できずに困っているところが多いそうだ。
「訳が分からない」と放り出す前に、状況を確認してみた。

そして5分ほどアレコレと尋ねた後に分かったのは、次の事項だった。

  • 友だちとスイッチでゲームしたい
  • ジョイスティックの充電状態が心配
  • ときどき充電されないことがある
  • 充電用USB端子などは存在せず
  • すぐにゲームが出来ると嬉しい
  • でもバッテリー切れが心配

どうやら万全の状態になっていないことに関して、まずは僕に不満を聞いて欲しいらしい。なぜなら僕は子供が諦めたことを何度も解決している。
何となく目指すところとしては、「父ちゃんによる奇跡」を期待しているらしい。

うーん。
母親よりも身長こそ大きくなったけれども、頭の中身は小学生並みだ。いやいや、小学生並みというのは過酷かもしれない。
何しろ教授にコンサルティングを依頼するような者でさえ、整理できていないことが多いとのことだ。大企業や公的機関を代表して依頼するのだから、それなりの人材が依頼業務に割り当てられているのだろう。
それでも問題の本質を掴めていない者が多いのだ。

そういえば高校時代に「静兄さん、電話」と、弟から受話器を渡されたことがあった。
その時は出社中の親父宛てに電話がかかってきて、どうして良いのか判断できずに僕へ相談したとのことだった。
父ちゃんは「静兄さん、電話」だけで全ての状況を把握できるようなエスパー(超能力者)ではない。

しかし他人が問題整理力や問題分析力に欠けているからといって、それは今ここで悩むことではない。
大切なことは、「子供が思考の訓練をしていない」ということだ。
今までそういったことにも気を配って指導して来たつもりだけれども、全く役に立っていなかったらしい。全くもってして情けない限りである。
とほほほほほ、ほ。

問題の本質と対応

さて既にお分かりのように、主な問題は次の二点だ。

  • すぐに思う存分にゲームしたい
  • 充電トラブルが生じないようにしたい

最初の願いを邪魔するのは、スイッチというゲーム機本体からジョイスティックを取り外す必要があるけれども、その状態では充電できないことだ。

これに関しては、旧式のジョイスティックを引っ張り出して来て、使用中のジョイスティックがバッテリー切れになるまで本体装着して充電することにした。
そう、バッテリー切れになったら、今後は旧式のジョイスティックでゲームを続けるという作戦だ。
実は旧式というか、最初に購入したジョイスティックは反応が鈍くなるまで使い込んでしまった。
それでジョイスティックだけ買い足したという背景があったりする。

この作戦は見事に成功し、子供からは「さすは父ちゃん、ありがとう!」と言われた。
旧式というか反応の鈍くなったジョイスティック装置、捨てずに保管しておいて良かったよー

なお後者の「充電トラブルが生じないようにしたい」は、今のところ幾つかの解決策が存在している。

まずしばしば充電できないことがあるというけれども、ハードウェア的な接触不良で生じる可能性は高くなさそうだ。そう思って調べてみたら、「スリープ状態のまま Joy-Con (ジョイスティック・コントローラー) を取り付けると充電されないことがある」という情報を入手することが出来た。
本当であるかは信頼性不明だけれども、試してみる価値はあるだろう。

それから二つ目の案としては、ジョイスティックを使いながら充電できる機器を購入することだ。子供と同じくジョイスティックの充電問題に悩まされている者は多く、”Joy-Con 充電グリップ(別売)” という充電機器が販売されていた。

さらに三つ目の案としては、充電不要のジョイスティックを購入することだ。なんでもPROコントローラーという機器が販売されており、ジョイスティックの代わりに使えるらしい。
何でもジョイスティックよりも操作性が良く、「一度使い始めたら止まらない」という声もあると聞いている。

まとめ

以上の通りで、何やら父ちゃんのところにやって来た「意味不明なことを早口でまくしたてる子供」だけれども、旧式(予備)ジョイスティックを利用し始めた。
今も友だちと快適にゲームをやっている。
また一つ父ちゃんは、「困った時の知恵袋」として真価を発揮したことになる。

そしてジョイスティックが充電できない問題も、旧式ジョイスティックを利用する以外の方法を見出した。

しかしこれらは別に、子供が的確に問題を整理したり分析できれば、子供だけで克服できた問題である。ぜひこれを機会に、父親の思考法をトレースしてみて欲しいものだ。

もちろんトラブルと遭遇した時に友だちへ相談して意見を得ることは大切だけれども、まずそのためにも問題整理、問題把握、問題分析が必要となる。
ぜひ今後の精進というか、まずは自分で挑戦してみて貰うことにしますかな。

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静