僕がファーバーカステルのパーフェクトペンシルを使っている理由

ファーバーカステルのパーフェクトペンシル(鉛筆)を愛用する者は少ない。僕がパーフェクトペンシルの愛好家となってしまったのは、鉛筆の耐水性と、手元に鉛筆があったことと、在宅勤務していることが理由となる。

これだけピンと来る人もいるかもしれないし、油性ボールペンで十分だろうと考える人もいるかもしれない。そこで今回は、どうしてパーフェクトペンシルの愛好家になってしまったのかを説明させて頂くことにする。

ちなみに愛好家が少ないともいっても、僕も昔そうだったように、図面を書く者に鉛筆はマストアイテムだ。鉛筆画家はいるけれども、シャープペンシル画家は見かけない。それに昨今の鉛筆ブームのように、「鉛筆が好きで好きで、どんな時でも鉛筆を使いたい」という超愛好家も存在する。

(某編集長のように初登場時から使い続けているとか、プラチナコーディングが傷ついてスターリングシルバーに切り替えた人もいる。オンラインショップでも、ユーザの声が反響している)

それではさっそく、別にパーフェクトペンシル愛好家には当たり前かもしれないけれども、僕がパーフェクトペンシルを「使い続けている理由」を紹介させて頂くことにする。

そもそも僕がパーフェクトペンシルを使い始めたキッカケは、消極的な理由だったりする。その頃は万年筆を使っていたけれども、水で滲んで使えなかったという理由だ。

ブルーブラックのインクを使えば、万年筆のインクが滲むことは… あった。そもそも僕が使っているのは、百円ショップの情報カードだ。これは紙質が値段相応で、万年筆で書くと滲んでしまう代物だった。

「少しくらい滲んでも読むことは出来るだろう」と、誰かに言われてしまうかもしれない。全くその通りだ。

しかしインクが滲むことを乗り越えて情報カードでメモを取っても、水滴による滲みはどうしようもない。そうでなくても雨降りになると、文房具の出番は減る。

「部屋の中なのに雨?」と尋ねれられると、「イエス!」という回答になる。僕の部屋のエアコン、地震で傾いた等で何かが変わってしまったのか、使い続けていると水滴を撒き散らし始めるのだ。

せっかく万年筆でメモを取って自己満足しようとした時に、そもそも水滴で滲んで内容確認できなくなる。これでは、何のためにメモを取っているのか分からない。

万年筆で耐水性が強いのはブルーブラックだけれども、逆にいうと長期未使用時にインク詰まりの原因となりかねない。さすがに1950年代のビンテージ版ペリカン万年筆を、管理の不手際でダメにしたくない。

試みに自分でメンテナンスしてみた時に、ホントにブルーブラックのインクは固まって目詰まりの原因になることを知った。これでは師匠のところに持参して診て貰おうしたら、その瞬間にお叱りを頂戴してしまう。

学生時代はブルーブラックのインクを使っていたけれども、もう今はさすがに使う気力が出て来ない。人間は歳を取ると、心も体も丸くなるものだ。

[chat face=”mikan.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]信じられない[/chat]

ともかくそんな訳で、半年ほど万年筆を使ったものの、どうも今一つの状況が続いた。

手元にある鉛筆

大雨の時に貯水を続けたダムが決壊するように、電車の中でオバサマたちのオシャベリを画面していた者がブチ切れる瞬間を迎えるように、僕もある時に我慢の限界に達してしまった。

万年筆は学生時代から続けていたし、ペリカンの1950年代ものビンテージ万年筆は満足度が高かったけれども、環境が悪ければどうしようもない。万年筆とは、本当に繊細な道具なのだ。

で、プチっと来た僕が手に取ったのが、三菱鉛筆ハイユニだった。これは昔、我が家のお嬢様が使い残したものだ。我が家には、山のように使いきれなかった三菱鉛筆ハイユニ(高級鉛筆!)がストックされている。

今も親父から譲られた形見のボールペンには三菱鉛筆ジェットストリーム0.28mmを装着しているけれども、それは特別な時のために温存している。だから僕が情報カードに書き込むのに使ったのは、三菱鉛筆製の高級鉛筆だった。

小学生には三菱鉛筆ハイユニ2Bがベストと言われていて、今でも鉛筆を正しく持てないお嬢様のために購入した。もったいなくて、捨て去ることが出来ない。

[chat face=”mikan.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]うっ[/chat]

それに手に取った鉛筆は、すでに短くなった鉛筆だった。だから補助具が欲しくなり、せめて少しでも潤いが欲しい… と思い続けているうちに、ファーバーカステルの伯爵コレクションに辿り着いてしまったという訳だ。

ちなみに白状すると、僕の持っているファーバーカステル伯爵コレクションはプラチナコーティングという “お手軽モデル” であって、それも新品ではない。

たまたま消しゴムキャップを紛失してしまったオーナーが、親の形見を処分しようとして格安提供して下さった。相当な年季の入った中古品である。

(まだ伯爵コレクションは20年くらいしか歴史がないのに、それでも年季が入っているのが素晴らしい)

そんなキッカケがあって、僕はファーバーカステルの伯爵コレクションを手に入れた。そして僕をパーフェクトペンシルに走らせたことには、次に紹介する三つ目の理由がある。

在宅勤務

僕がパーフェクトペンシル伯爵コレクションのオーナーとなった三つ目の理由… それは在宅勤務だ。さすがのあなたでも、これだけでは何のことを言っているのか分からないだろう。

鉛筆は万年筆やボールペンと違って航続距離… ではなくて、書き続けると芯が減っていく。こればかりは高級鉛筆だろうが、普通の鉛筆だろうが違いはない。

ましてや濃さ2Bだと、あっという間に尖った先端が平らになっていく。だから常に数本の替え芯を常備しておくか、こまめに鉛筆削りを使う必要がある。

こちらが我が家で購入した鉛筆削りだ。回転軸の後ろにあるプラスチックを回すことによって、先端を0.5mmか0.9mmのいずれかまで削ることが出来る。

さすがに静まり返った自分の職場で、ガラガラと独特な爆音を生み出す鉛筆削りは使いにくい。しかし在宅勤務だったら、話は別だ。

たとえ会議中であっても、オンライン会議だからマイクをミューとしておけば良い。そうすればコチラが何をやっていても、会議の参加者たちには伝わらない。おかげで急にトイレに行きたくなった時も、何事もなく会議に参加し続けることが出来た。

いや、話が逸れてしまった。ともかく在宅勤務だからこそ、遠慮なく濃さ2Bの鉛筆を使うことが出来るのだ。もちろん他人の目を気にすることなく、自分の好きな文房具を使うことが出来る。

在宅なので職場の備品を使うことは出来なくなってしまったけれども、我が家の三菱鉛筆ハイユニは無尽蔵に存在する。いくらでも鉛筆削りを使ってしまっても問題がない。

そんなこともあって、僕はパーフェクトペンシル伯爵コレクションのオーナーとなった。つまり在宅勤務が、三つ目の理由だったりする。

まとめ

以上の通りで、主に鉛筆の耐水性と、手元に鉛筆があったことと、在宅勤務しているという三つの理由によって、僕はパーフェクトペンシル伯爵コレクションのオーナーとなった。

ちなみに冒頭画像のスヌーピーのキャップにしても、お嬢様から譲られたものだったりする。学校ではキャラクターものはNGとのことであり、さらに親に似ず、今は0.5mmシャープペンシルを利用している。

[chat face=”mikan.jpg” name=”Mikanお嬢様” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=”maru”]似たくないよー[/chat]

僕は学生時代は万年筆派だったけれども、それで勉強の効率が捗るならば、それはそれで喜ぶべきことだろう。僕もプラチナコーティングとはいえ、ファーバーカステルのパーフェクトペンシル伯爵コレクションを使い続ける日々に満足している。

(しかし持ち歩いているし、消しゴムキャップどころか本体を紛失してしまう危険も若干ある)

それでは今回は、この辺で。ではまた。

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記事作成:小野谷静