スターウォーカーの夜明け(モンブランの油性ボールペンに水性インク装着)
映画スターウォーズシリーズの「スカイウォーカーの夜明け」が2019年12月20日に公開されました。
この記事は映画と同じように様々なドラマの末に、新たな一歩を踏み出すことになったスターウォーカーというボールペンの話です。
もちろん私のYシャツの胸ポケットには、今もモンブランンのマイスターシュテュックが控えています。
しかしコートのポケットにあって、電車の中で筆記に使われているのはスターウォーカーです。
結局のところ、たとえ寸胴で不格好なんだけれども、そのおかげで実用性はピカ一だということが分かりました。
SARASA、シグノ、HITEC-Cといった水性インクまで使えるボディ(本体軸)はさすがです。”デススター計画” まで可能だし、さすがは「筆記具の王」と呼ばれるモンブランといったところでしょうか。
今回はスターウォーカーの近況を紹介させて頂くことにします。
シグノの6mmインク
私が低粘度な油性インクであるジェットストリームの使い手であることは、このブログで何度も紹介しています。
その延長として、4c芯のジェットストリーム替芯の代わりとして、ZEBRAのSARASA水性インク(ジェルインク)を使えることが分かっています。
替芯がグラグラすることもありますけど、その時にはセロテープの切れ端を貼り付ければ大丈夫です。最初は長年未使用の4c芯でエラい目に遭いましたけど、最近はネットで必要本数だけ注文できるので、安定した品質の4c芯を利用できます。嬉しいことです。
それに私はSARASAはおろかシグノの6mm芯を油性ボールペン本体軸に装着するのに成功していますが、最初に成功したのはスターウォーカーです。太めの本体軸(ボディ)のおかげで、軸内の空洞に余裕があるようです。
撮影が下手で分かりにくいですけど、上側がZEBRAのSARASAです。そして下側が三菱鉛筆のシグノです。実際にカッターナイフで削ってみると分かるのですが、両者は微妙に異なった構造です。
(替芯の加工前をご存知の方は、よくまあ頑張ったものだと呆れるでしょうね。私も勢いとはいえ、自分で自分に呆れています)
言い切ってしまうと、SARASAの方がペン先のプラスチックが細目に設計されているのです。一方でシグノは接合部が太めになっています。だから注意深く少しずつ削っていかないと、アッサリとペン先のプラスチックが外れてしまうのです。
本当に呆れられてしまいますが、シグノには4c芯が存在しません。だからシグノを使いたければ、この6mm替芯を削るしかないのです。
それに… SARASA(厳密にはサラサスタディ用のRBJF5-BK)にしても、4c芯は結構良いお値段です。細めのプラスチック芯はお手頃価格ですけれども、6mm芯と同程度です。
だから4c芯のインクフローに対する懸念もありますけど、できるだけ6mm芯を使いたいのです。その6mm芯を若干の加工で装着可能にできるのが、このモンブランのスターウォーカーなのです。
はい、もちろんローラーボール用の本体軸(ボディ)で6mm軸を利用するという方策もあります。クロスでは成功例がありませんが、モンブランのジェネレーションだと6mm軸をそのまま利用可能です。
でも… ローラーボールの本体軸じゃ “ダメ” なんです。
文具店へ行くと分かるように、水性インク(ジェルインク)のボールペンであってもノック式が多いです。つまりキャップ式は万年筆のようで格好良いものの、どうしてもキャップの取り扱いが面倒なりがちということです。
ちなみに冒頭画像のスターウォーカーは、高級ボールペンに多い “ツイスト式” です。この捻って芯を出すことに憧れて、ツイスト式のボールペンを購入する人も存在すると聞いてます。
残念ながら6mm替芯の装着可能なボールペンは限定されています。モンブランのマイスターシュテュックは、どんなに頑張っても可能性すら見えませんでした。
もちろん替芯アダプタと4c芯という組み合わせで、SARASAやHI-TEC-Cは利用可能です。でも確かに快適ではあるのですが、ポイント5倍デーに買い物をするような小市民には、インク量の多い6mm芯が理想的なのです。
そんな訳で最近の私は、ライトセーバーのように太軸のスターウォーカーを片手に、せっせと仕事に励んでいるのです。
デススター
スターウォーカーをご存知の場合、冒頭画像に違和感をお持ちになったでしょうか。その通りでして、スターウォーカー特有の透明ドームが見えないのです。
これはホワイトスターの入っている透明ドームを、銀ラメのマニキュアで塗り潰しているからです。(人間というのは齢を重ねると、男性でも平気で化粧品コーナーでマニキュアを購入できるようになります。)
ちなみにこちらは、百均で購入したシロップネイルのアクアを塗ったスターウォーカーです。左側のボールペンは、カルティエのロードスターという名前のボールペンです。
ロードスターには本物の宝石(ブルーサファイア)がカボションカットされて、後端に装着されています。スターウォーカーが負けていないような気がするのは、私の気のせいでしょうか?
(まあ2019年12月20日時点のカルティエ公式オンラインショップで47,740円(税込)なので、ロードスターの宝石は大したことないのかもしれませんね)
ところでもうお気づきでしょうか。透明ドームをマニキュアで塗って見えなくすれば、モンブランの象徴であるホワイトスターは跡形もなく消え去ります。だから私は、”デススター計画” と呼んでいるのです。
ちなみにこういった作業は何回かに分けて実施したので、徹夜して夜明けの太陽を見ることなく済みました。そういった意味では、「スターウォーカーの夜明け」は、正しくないです。
ただし今までツイスト式ボールペンのスターウォーカーで、6mm替芯のSARASAやシグノを装着した人は存在しませんでした。ジェットストリームの時はメルカリで改造クロスを販売なさっている方がいたので、今回も同じようなことをする人が続出するかもしれません。
手前味噌ですけど、6mm替芯の成功事例はインパクトあるように感じています。スターウォーカー愛好家たちに新たな道を切り開いたかもしれないと自負しており、その点から「スターウォーカーの夜明け」という題名を選択した次第です。
(そういやモンブランのジャイアントリフィルの互換芯として水性インクを購入してみたことがありますけど、それは使い物にならない品質でした。やっぱりSARASAやシグノは良いです)
まとめ(ツイスト式水性ボールペン)
今回の水性インク装着やデススター計画を通して、改めてスターウォーカーの潜在力には驚かされました。
それからジェットストリームだと青系はブルー一色ですけど、今は万年筆のようにブルーブラックも利用可能になりました。
さてこのスターウォーカーで、いったいどこまで私は自らの潜在力を解放して仕事に邁進できるでしょうか。もともと快適に仕事するために筆記具に拘っている訳で、本番はこれからです。
まさに主人公のレイと同じように、私自身にとっても今回の水性インクは「夜明け」かもしれません。
それでは今回は、この辺で。ではまた。
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記事作成:四葉静